新規格戦争

今朝の新聞によると、次世代DVDの新規格争いは東芝が推す「HD DVD」の敗北で決着がついたようだ。
あるビジネス雑誌で東芝社長のインタビューを読んだことがある。その紙面で社長は「よくHD DVDの劣勢が伝えられているが、私は負ける喧嘩はしない。まあ、見ていてください」といきまいていた。そしてその自信の根拠として大手米映画配給会社がHD DVDを支持するであろう、と予測していた。私はそのインタビューを読んで「意を得たり」と秘かにHD DVDの勝利を確信していたのである。(それまではBRしかあり得ないと思っていたのに!)
新聞によれば、今年一月にワーナー・ブラザーズがブルーレイ支持を表明したことで、大手映画6社のうち4社がBRの支持にまわり、その時点で撤退を検討しはじめたとのこと。これによって東芝は少なくとも数百億円の損失。さらに悪いことに消費者からは市場を混乱させた悪者扱いされる可能性がある(当初からソニー&松下のブルーレイ無敵艦隊に対して、有力な味方もいない東芝HD DVD陣営の孤軍奮闘ぶりは一消費者にとっては意味不明であった)。
あの社長はどうなってしまうのだろう。たぶん辞任だろうが。。あのインタビューにすっかり感化されてしまった私としては、すこしの淋しさと、確信が崩壊する恐怖。複雑な心境であった。
この記事へのコメント
ちなみに、クライアントからは次世代DVDの問い合わせはほとんど無かったです。
ちなみに、HDDVDだったら現行のDVDラインを(改造して)使って生産できるのだけれど、ブルーレイは全く別の製造ラインを導入しなければなりません。
また各種のコストもHDDVDに比べ俄然高いようです。
と、いうわけで、今回の結果は作り手側にはあまり嬉しくない話なんですよね。
そもそも、ネット配信が進み、CD・DVDの売り上げは前年比95%、とい感じで年々落ちているから、ブルーレイも規格戦争には勝ったけど、これからまた別の戦いをしなければならないようです。
つぶやきでした。
なるほどー。そういえば東芝の社長も製造ラインの話をしていたような。
俺はネットで映画を見る事はほとんどないけど、これから増えていくんでしょうね。
映画館の人が言ってたよ。
ところで、ブルーレイとかハイビジョンとかどんどん高画質化がすすんでいくわけですが、実感としては現状の画質で十分という人も多いんじゃなかろうか。
映像関係の人にそういう話をしたら「きれいになって何がいいかといえば、AVの臨場感がはんぱでない」と言ってました。なるほど、高画質化がいきつくところはあるはずのないものを映す鏡といったところでしょうか。